スチールミノーからローリングベイトへ!夕まずめのタチウオゲーム

写真/文 松井謙二

大阪湾の秋の風物詩と言えば波止場のタチウオ釣りだ。イワシが接岸して大阪湾全体にタチウオが入ってきたら多くの波止場は夕方からタチウオ釣りで賑わう。イワシをタチウオテンヤにくくりつけて、電気ウキ仕掛けで狙う人。ミノーやワインド、ジグなどのルアーで狙う人と釣り方は様々だ。日暮れが早くなり薄暗い波止場の沖にはオレンジ、黄色、緑色に光るウキが並んで波間に漂う風景を見ると秋の訪れを感じる。

今回は吉田裕彦 氏に大阪湾の南端に位置する岬町海釣り公園「とっとパーク小島」で夕まずめからのタチウオ釣りのルアーローテーションを教えて頂いた。

「とっとパーク小島」の駐車場に着いたのは夕方の5時30分。入場料、1人1.000円を払い番号札をもらって釣り場の桟橋に向かった。平日と言うのにタチウオが釣れ始めたので多くの釣り人で賑わっている。2人で桟橋の先端に向かって歩いていくと桟橋の南側の釣り座にちょうど2人で入れそうな場所を見つけた。潮は南向きに流れているので釣りやすいだろう。私達の左右の釣り人に挨拶して吉田氏はタックルを用意する。閉園が午後8時なので今から約2時間の釣りになる。私は明るいうちに吉田氏のタチウオ釣りに選んだルアーの写真を撮る。

RB(ローリングベイト)88スチールミノー31グラム
RB88 LWスチールミノー31グラム
RB77スチールミノー18グラム
RB77 LW

吉田氏は「ローリングベイトの88 77 スチールミノーの31グラムの3種類あればルアーは十分でローリングベイトの88LWと77LWはノーマルと比べてルアーが軽くフォールスピードを抑えたい時に使う」との事だ。吉田氏のタックルはロッドが9フィートのライトでリールは3500番PE0.8号にリーダーがフロロ2.5号のライトタックだ。これは初期のタチウオは小〜中型が多いのとリーダーが細いのはローリングベイトのアイはルアーの上部にあるのでタチウオの歯に切られることが少ないのが特徴だ。そして、この釣りで絶対に必要なのがルアーから50センチ上に取り付けるケミホタルだ。暗い海の中でまずルアーがどこまで飛んでいるか?着水位置がはっきりとわかる事とルアーがどのくらいのレンジを泳いでいるかを目視できるのでルアーコントロールがしやすい。また、釣り人で混んでいるポイントは海に向かって正面、まっすぐにしかキャストできないことが多い。ケミホタルをつける事で隣の人にも自分の仕掛けが何処にあるのかわかるのでライン絡みも防ぐ事ができるのだ。

夕まずめに入る前に吉田氏はスチールミノー31グラムを取り付けた。「まだ夕まずめに入る前のタチウオは中層や深場を回遊している事が多いので重さがあるスチールミノーで飛距離をかせぎ広範囲を探ります。レンジもかなり深場も探れるし着水してすぐに表層を引く事ができる。速いリトリーブでもタチウオは食ってくるのでテンポの良い釣りができる。タチウオの活性の高いときはスチールミノーだけで魚の数は稼げます。」と吉田氏。

そして、タチウオの1番食いが立つ!という夕まずめに入ったがスチールミノーでキャストを続ける吉田氏にタチウオのバイトは無い。それどころか50人はいるタチウオ狙いの人が誰もタチウオを釣り上げて無いのだ。監視員のおじさんも「いつもはどこでも釣れる時間帯なのに?」と首を傾げている。夕焼けはゆっくりと消えていき、とうとう真っ暗になってしまった。吉田さんはルアーをローリングベイト88にチェンジした。餌釣りの人の電気ウキがただ暗い海に漂っている中で吉田氏がその沈黙を破った!。しっかりとタチウオのバイトをとらえたのだ。

水面からシルバーに輝く魚体を引き抜く

。指3本のタチウオだ。「これから釣れますよ!閉園まで後30分しか無いけど!」と吉田氏の声が弾んだ。吉田氏のキャストの後に私は目印となる水中を漂うケミホタルをみていると吉田氏がどのくらいのレンジをどのくらいの速さで攻めているのか良くわかった。水面下約1.5メートルを泳ぐローリングベイトにタチウオがヒット!同時にケミホタルが水中を走った。浮き釣りのように目でもアタリが取れるのでこれは面白そうだ。 吉田氏はローリングベイト77 にサイズダウンさせてラスト30分で4本のタチウオを追加した。

「ただ巻きで釣れるから松井さんもやってみたら!」と吉田氏 もう時間が無いと焦る気持ちの中で一投目でRB77にヒットしたが寄せる時にバラしてしまった。気を取り直してキャストした私にただ巻きで再びヒット!指3本サイズのタチウオだ。閉園10分前の入れ食い状態はあまりにも私には遅かった。

翌日、吉田さんから頂いたタチウオを塩焼きにして酢橘をかけて頂いた。ホクホクで柔らかい白身と少し焦げた脂の乗ったパリッとした皮の味が口の中で広がって、一足早い秋の味を楽しむ事ができた。

ローリングベイトとケミホタルの組み合わせのタチウオ釣りはケミホタルの動きでもアタリが取れるのとルアーのレンジがわかり操作しやすい事で面白さが倍増する。この秋、この釣り方でタチウオにチャレンジしたい。 

【TIPS】ロリベはタチウオ専用ルアーだった!? 話題の【ローリングベイトタチウオゲーム】解説動画

関連記事

横浜横須賀エリアでローリングベイトタチウオ ゲーム

フィールドレポート更新しました。スタッフ古賀より。 釣行データ 釣行日: 2023年9月釣行エリア: 神奈川県横須賀エリア う【...】