唯一無比〔TKR130・H〕
まず、リップレスから説明します。細身で小さいルアーに慣れたアングラーだとこの姿を見ただけで拒絶反応が起きそうです。それに、頭部カット面の角度付けが、普通のリップレスとは逆なので、これが水中を軽快に駆け巡る様を想像もできないかも知れません。
でも、大丈夫。60㎝以下の魚を無視できれば、強い味方になります。それは生体の動きに極めて近い性質があるからです。
ダートやスライドができるといっても、ほとんどのルアーは、上から二次元的に、そう見えているだけです。普通のルアーはジャークやトウィッチすると、大きな深度変化を起こし、右斜め下とかにバランスを崩しているので、上から見ると錯覚で真横に動いているように見えます。これでも釣れますが、まだ理想には遠いと思います。
三次元で検証して、本当に、つまり水面とほぼ平行にスライドダートしているルアーは少ないのです。まして、全スピード域でそれをクリアーするルアーを、私はTKR130H以外知りません。唯一無比の能力です。
他に無いというと、反発されたことがあるので、そうゆうときは実際に試して納得してもらいました。水深20~30㎝の広い浅場(またはルアーの設定深度にプラスして)か浅い河川のダウンストリームでトウィッチしてみればいいのです。
表層指定のダート、スライド系ルアーは、たいてい底に当たるか、飛び出します。130Hはたとえ高速でも水面直下を維持してアクションします。本物の小魚は、横に動く度に頭を底にぶつけたりはしません。
注意点としては、前部のRユニットの質量がリップ付きの兄弟より上げてあるので、スムースに投げないと、たまに飛行姿勢が崩れます。また、その潜行深度が極端に浅いことから、大波では使い辛くなります。実釣では、ただ巻きして、深度を維持しながら、軽くトウィッチするのが基本的な釣り方です。色々試すことをお勧めします。
たまにこのルアーの性質を自ら理解し応用しているアングラーと話すと、その見識の深さと釣果に驚かされます。戴いたメール等では、青物や磯スズキの他に、リバーシーバスでも使い易いという報告が増えてきました。特に浅い急流域のあるダウンストリームで引くには最適ということです。ただ、その場合、元々純海水設定なので、フック、リングを一番手、下げて比重を淡水に合わせる必要があります。
このルアーのみに攻略可能な、未だ眠っているポイントがあるかもしれません。最近の私が開発中のルアーの他に持ってゆく数本の中に必ず入っているルアーです。今まで通せなかったルートを試せることと、ほとんどトップなのでヒットの瞬間が良く見えるからです。
ディスカッション
コメント一覧
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Mr. Vasyl
I am writing on behalf of Nino.
Sorry for late reply.
Thank you for question.
At first please try double-sided tape for detachable.
If you like the swimming action and depth, I recommend adhesive.
by strong order
1. Epoxy adhesive
2. Plastic adhesive
3. Instant adhesive
Best Regards,
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Mr Nino,I’m just interesting,how you recommend to fix extra lip on TKR-130M with S.B.L. ?
Thank you
Best regards
Vasyl
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Mr Nino,I’m just interesting,how you recommend to fix extra lip on TKR-130M with S.B.L. ?
Thank you
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Vasyl
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NINO様
暖かく、ご丁寧且つご親切なご返答に貴殿らしさを感じつつ・・・
事情よく分かりました。
下記の方法で試してみます。
///////////////////
1.リップ残しチューンを施し、狙いのレンジとオリジナルアクションが出ればそれで最良です。
2.リップ残しがうまくいかなければ、完全に取り去り、必要なウエイトを下側から埋め込みます。下側の樹脂層が結構肉厚なので、ボール盤~1gタングステンボール~エポキシ充填で行ってみます。
////////////////////
失礼いたしました。
PQ
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ポップクィーンさん、お久しぶりです。
お答えする前に、URLを拝見したら、連敗を脱出されたそうで、良かったです。写真の立派なスズキ、先週私も全く同寸同重量のスズキを釣っているので、まるで目の前で見ているかのようです。
しかもその口には、飛びを含めてアングラーの技術介入と使用フィールドの理解を要求するルアー、TKRが。気合いを入れて作ったルアーなので嬉しいです。
互換性についてですが、そのままMのリップを取り去ると、テールヘビーと言うよりはフロントライトになるので、水面状態によっては水咬みに難が出ます。
しかし、作った当時には無かった色々なフックが今はあるので、少々重めのフックをベリーに付けて、Hのバランスに近づければ、人間からの見た目にはHの代用は出来るようになります。つまり、フックだけでかなり調整が出来るということです。
問題があるとすれば、私は設計最終段階になると、人や自分の意見より、自然や魚に聞いた事を優先しているので、製品版には責任を持てますが、Mのリップ落としが実際どうなるのかは、シーズンを通して試してみないとお答えしづらいです。
そして、ひとつだけさらに良くなる可能性があるのは、リップの残し具合を(数ミリ残すとか)、使用フィールドや魚にマッチさせることが出来れば、製品版以上の力を発揮出来るかもしれません。
気になさらず、どんどん改造して、お魚さんとの会話を楽しんでみて下さい。
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NINO様
以前にコンタクトさせていただきましたpopqueenです。
貴殿ますますご隆盛のこととお喜び申し上げます。
さて今回は、TKR-130Mと130Hの『互換性』(爆笑)についてお尋ねしたいのです。
貴殿ブログ内でご説明されていたように、Rユニットの質量が違う・・・とのことで、製品の1g差は理解できましたが、それ以外の違いはないのでしょうか・・・。
言い換えますと、はなはだ失礼ながら、130Mのリップを無くせば、130Hのややテール(ベリー)ヘビーのアイテムとなるのでしょうか。
NINO様でしたら、概ね当方が何をしたいかということはお分かりいただけるかと思います。設計者やメーカーにとってはなはだ失礼な行為かと存じますが、愚行お許しいただいた上でご解説いただけたらと存じます。
PQ
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了解しました。少しお時間下さいね。
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130Mのことも書いていただけたら嬉しいです。