ブラックバス向け製品から生まれたP-Boy Jig

タックルハウスでは、創業からしばらくの間ブラックバス向けの製品を取り扱っていました。今回は、これまでリリースしてきたブラックバス製品をご紹介いたします。

バルサ50

創業から暫くの間、アルファ&クラフト社で製造していたバルサ50の販売を行っていました。販売契約のある間は、競合関係にならないようブラックバス向け製品の製造は行ってきませんでした。

ツインクル

バルサ50の販売契約終了後、タックルハウスではようやくブラックバス向けの製品の製造をはじめました。ブランド名は、創業時のツインクルを使用して、ウッドボディのラインナップでした。

ここまでは、ツインクル、その後にてお伝えしたとおりです。


CHIVIRICO (チビリコ)

ツインクルの派生モデルとしての位置づけから、ブラックバス専用として新たにブランドネームを付けてリリースしたのが、このCHIVIRICO(チビリコ)シリーズです。画像は、1987(昭和62)年の雑誌広告です。専用と謳うだけあって、ツインクルのバリエーションだった頃と比べると、皆それっぽいフォルムになっています。プラグだけでなく、スピナーベイト、バズベイト、ジグと、当時のブラックバス釣りに使われていたハードルアー全般のラインナップでした。

また、タックルハウスでホログラム貼りを初めて採用したのが、このチビリコでした。当時、社会現象にまでなったお菓子、ビックリマンチョコについてくるオマケのキラキラ光るホログラムのシールをヒントに、アルミ箔や銀箔とは違う輝きを出せるのではないかと、ホログラムシートを入手してボディに貼り付けました。この頃のホログラムシートは、曲面に貼り付けることを想定してない硬くて伸びのない素材で、ルアーに貼るとシワやガタツキが出てしまい生産には困難を極めました。

その後発売となったのが、チビリコ・キラシリーズです。チビリコ同様、素材はウッド。チビリコよりも少し大きなサイズのバリエーションとなっています。

P-Boy

それまでのウッドボディから、初めてプラスティックボディを採用したのが、P-Boyシリーズです。プラスティックの頭文字から「P」。ウッドに比べリーズナブルな価格設定となり少年達にも使ってもらえるよう「Boy」。この2つの組み合わせで、P-Boyというシリーズ名となりました。

シリーズには、シャッド、ポッパー、バイブレーションのほか、ジグも含まれていました。

プラグ達は諸般の事情で残念ながら廃盤となって行く中、主に海のボートでのキャスティングゲームでの需要から注文が入り続け、現在に至るまで生産し続けているのがP-Boyジグ(スタンダード)です。シリーズ名を変更するタイミングを逸してしまったわけですが、ソルトウォーターゲームに対応させるべくサイズ(ウェイト)やタイプのバリエーションを増やし、P-Boyは今ではジグのシリーズ名となったのです。

アーリーバード

発売は1990年代前半。既にとてつもない勢いで日本中にブラックバスブームが広がり、多くのメーカーがブラックバス向けアイテムを次々にリリースしていた時期です。非常に魅力的な市場ではあったのですが、海のルアーにも本格的に着手し始めた私達は、トレンドが目まぐるしく移り変わって行くブラックバス向けルアー全般に対応するには、生産、開発のキャパシティを考えるとリスクが高すぎると判断し、トップウォータープラグのみに集中することを決断しました。もともとライバルの多い中で消耗しながらの競争を得意としない社長以下スタッフばかりの会社だった(現在も)ので、当然の選択であったと考えられます。

トップウォータプラグということでボディは自然素材に回帰し、アイテムごとの特性に合わせてカナリーとピーコックはバルサ、スラッシュ、ムックとグリブはジェルトンと木材を使い分けていました。

ブラックバスアイテムの生産を終えて

タックルハウスのブラックバス向け製品は、アーリーバードシリーズの2001年のカタログ掲載を最後に、姿を消すことになります。しかし、それまでに蓄積したノウハウを途切れさせることはせず、ソルトウォーター向けプラグにフィードバック、2005年カナリーをサイズアップさせたソルティアカナリーを、2006年にはムックをベースとしたソルティムックを、2019年にはプラスティックボディのコンタクトカナリーをリリースしています。


ブラックバスアイテムから生まれた現行製品

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