質問…2フックについて

徳島のKさんとモニターさんから、次のようなご質問がありました。
『…略…それとひとつ質問があります!
最近の12cm以上のルアーでは当たり前のようになっている3フックですが、K2Fには3フックの予定はなかったのですか?
ターゲットをヒラスズキとして使用する僕には2フックで太く大きなフックを乗せられるので好きですが・・・。
なんでかな??と思ったので…』  

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お答えします。
話がややこしくならないように、まず、K2Fに2フックを採用した理由を書きます。
◇BKFシリーズの後継であること、かつそれを補うものとして、主な対象が大型魚であること。
◇青物の引きに対抗できること。
◇荒天や、ままならぬ足場等、より過酷な条件の中で、ときに魚と引っ張り合いが想定されること。フックが伸びそうと躊躇うと危険。
◇潔く、単純で美しいから。
と、いったところです。

ここからはもう少し詳しい話になります。
昨今、Kさんが言われるように12センチ以上のルアーは、3フック装着のものが多くなりました。
異論反論はあるでしょうが、フックが多いほど、それも細軸のものほど(伸びなければ)魚をカラメ捕る確率は上がると思います。特にルアーマンの立ち位置が、無理なくランディングに持ち込めるような場所では、その優位性を否定できません。

そのため、BKFシリーズの中に一つだけ125細身タイプに3フックを採用しました。また、Mシリーズでも148、168に、チューンドでTKFにも採用しました。

細身というのはこの場合のポイントになり、スリムタイプのものはほとんど必然的に3フックになりやすいです。
ボディに対してフック間隔が空けば、掛かりが悪いんじゃないかと、人情として寂しく感じるものです。
しかし、欠点としては大きめの3フックを付けると、フックが暴れたときに、ルアーの背に針先が掛かったり、互いのフックに絡むことが多発します。バスプラグの一部にあるように、フックの可動範囲を制限することもできますが、強い力が働いたときに破損してしまいます。
それに、フローティングタイプとして使うには、背負えるフック重量に限度があるので3フックは小さめになります。
K2Fの基本形はフローティングにありますから、これも2フック選択の理由です。

あとは好みとか、センスの問題になります。…
フックに纏わるエピソードとして、極端な二例を上げておきます。…
以前ニュージーランドのトラガベイという所から、ヒラマサ(キングフィッシュ)をプラグで狙う機会がありました。
前日の船長との打ち合わせで、私のプラグを見せたら、船長曰く、君は他でもさんざん釣ってきたプロと聞いている。ここのフィールドを守りたいので、できればワンフックでやってくれ、と言われました。
それも、シングル2つではなく、あくまでワンフック、カエシ無し、フックポイント数を六分の一にしてくれと言うのです。
そこで、前夜何時間も掛けて用意してきたジグ用のシングルフックを、プラグ用に重量合わせして取り付けました。

朝、それを見た船長は、とっておきのポイントに案内してくれたようです。
十二キロぐらいまでのヒラマサが、ほぼ入れ食いでした。途中からスピニングとミノータックルだと釣れ過ぎるので、ベイト、トップウォータータックルに切り替えたぐらいでした。
そして、船長は極めてスムースに魚を海に帰してゆきます。たぶん、あのヒラマサ、釣られたことでさえ一瞬のことで、何があったのか解らないでしょう。トレブルフックではこうはいきません。
また、私が少しでもフック交換を拒む素振りをしていたら、あの天国には連れて行ってくれなかったでしょう。

確かに、トレブルフックそのままだったら、掛けた魚はさらに多くなったはずです。フックアップ出来なかったことも結構ありました。
でも、今も鮮やかに思い出せるのは、一本フックのリップルポッパーで釣ったヒラマサのことです。

そして、もうひとつ、対照的にフックポイント数が12!ある仕掛けを見せられた某国のエピソードも思い出します。鯉の吸い込み針のようなアイデアでした。
魚を獲るという執念には感服したものの、どうみても美的とは言えず、やはり禁じ手だと思いました。

私は、トラガベイの船長ほど魚に優しくはなく、某国のアングラーほどの執念もないので、好みは平均的なものになります。愛用していたロングAやレッドフィンが3フックだったこともあります。
ただ、バランス感覚から言えば、世の中に3フック仕様が溢れれば、次に作るK2Fは当然2フック仕様とします。

小型魚はバレやすくなることも承知していますが、巧く作れば狙うサイズの魚に対しては不足を感じたことはありません。むしろ、一生に一度の魚(サイズだけではなく、後々の想いまで含めた)に対しては、此方にチャンスがあるとすら思っています。

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