写真/文 松井 謙二
熊野川の源流、天の川が流れる天川村は紀伊半島の中部に位置し、周囲を近畿最高峰の八経ケ岳(1,951m)をはじめとした標高1,000~2,000mに近い大峰山系の山々に囲まれていて、高峯と深い谷が起状する自然の美しさから吉野熊野国立公園に指定されている。
解禁日から一週間あまり経った3月22~23日、この春から社会人になる息子とその友人と共に美しいアマゴを求めて天の川の渓流に入川した。
初日は前日の雨で川の水量が増し、すこし濁りも入って時折り雨も降るあいにくの天候だったが、Buffet43㎜ シンキングディープのピンクヤマメカラーを石の入った瀬脇、大石の入った水深のあるトロ場や渕、瀬の落ち込みに上手くキャストすると必ず魚の反応があり、昼からの釣りだったが天然のイワナも含めて3人で17匹の釣果があった。
天然の温泉に入ってからの夕食では1年ぶりにアマゴの塩焼きと、イワナの骨酒を味わう事ができた。
一年振りに渓流で「バフェット」を使ったが、タングステンウエイトで遠くのポイントにアプローチできる飛距離に加えて、着水からの立ち上がり速さ、複雑な流れの中での安定した泳ぎには感激する。信用ができるルアーを使っていると、キャスト前にポイントを見て、ルアーを何処に投げて、どの様に泳がすか、何処で食わせるか?のイメージがはっきりと浮かんでくる。 また、「バフェット リリィ」は枝川でのイワナ釣りには持ってこいだろう。 「明日の釣りが楽しみだ!」
翌朝、23日は雲一つない天候に恵まれた。
「今日は太陽光に美しく輝いたアマゴの写真をマクロレンズで撮影できるぞ!」と意気込んで宿を出た。
本流を見ると前日よりも水量が落ちて、おまけに水も透き通るほどに澄んでいて、ポイントにルアーを打ち込んでも魚の反応が無い。
本流に見切りをつけて「関西随一の美しさ」と言われる、みたらい渓谷の上流部まで車を走らせたが、思いのほかエサ釣りでの入川者が多くポイントも限られて、魚もすれていた。
やはり、アマゴ(雨子)はルアーでも餌でも雨が降り水位が上がれば、警戒心は無くなり活性が上がる。
川でも海でも天気が悪い方が魚は釣れる。
カメラマン泣かせなのだ。