帰ってきたバスタックル

 写真のタックルは、S社製バスロッド。グリップ部分はコルク屑をエポキシで固めた自作です。
 元々はボートシーバスの時、フル遠投することもあるので、手からスッポ抜けないようにしたつもりでした。
 金色のリールはD社製。プレートにトーナメントEX20と書いてあります。投げるときレベルワインド部が、パカッと左右に開きます。ハンドルはネジ部の規格が同じなので他社の好みの形状のものに付け替えてあります。
 
 バス釣りは年に1~2度、楽しむ程度なのですが、数十年も経つとタックルの殆どは失われたり、劣化したり、貸したまま誰に貸したか判らなくなっていたりします。現存しているものは僅かです。 
 そんな中、このタックルセットは何度か紛失したことがあるのですが、最後には必ず私の手許に帰って来ているのです。
 例えば、富士五湖のひとつ西湖では、溶岩の上に置いて、目を離した隙に消えてしまったことがありました。付けたルアーが水面近かったからバス?かもしれないと、その時は諦めました。
 ところが後日、再び車で近くを通り掛かると、遠くで金色に光る道具を持って、バス釣りに興じている人が見えました。 その時の私の目は、老眼になる前なので視力は2・0以上です。近づくまでもなく例のタックルだと確信しました。ゴールドのリールはともかく、グリップだけは見間違いはありません。
 当人に事情を説明すると、ビックリして?すぐ返してくれました。彼が言うには岩の上に置いてあったそうです。証明は簡単、私の手は薬指が中指と同じ長さがあり、親指は細く、このグリップにぴったりだったからです。成形したとき、エポキシが固まるまで手で持ったままでした。(まあ、それ故に使いづらいときもあるのですが)
 
 また海では、ボート上からのキス釣り使用の時、海中に落としてしまったこともあります。時間経過の末、諦め掛けたその時、同船者が十メートル底から釣り上げてくれたのでした。
 
 そんなこんなの紛失劇が、また何回かありながら今もココに在る。余り大きな魚とは縁が無かったタックルですが、年々愛着が湧いてきました。もう無くしません。 

Posted by nino