反マニュアル…自選エッセイ集より【12】
先月のNZ遠征では、船に十日も乗りっぱなしであったが、荒天に阻まれて三日しか満足な釣りができなかった。
本命ポイントは外したものの、そこはさすがにNZ、初めて行ったミドルセックスバンク(スリーキングスの先)というところでは、 ...
衛星から…自選エッセイ集より【11】
我が愛車が、また海に落ちている。と言ってもナビゲーション画面の中でのことだ。個人向け市販第何号とかの、古い機種なので今のナビにあるような補正機能が無く、百メートルぐらいは走行中の道からズレてしまう。
東京湾横断道を走ると、当 ...
ルアーとギャング…自選エッセイ集より【13】
今年で十四回目のシーバスパーティを終えて帰って来たところだ。前夜は相変わらず、ほとんど寝ずに酒を飲んでいた。帰宅途中、睡魔に襲われ、堪らず車中で休んだら、顔にハンドルの跡が付いて困った。私の車はリクライニング出来ないのだ。
抽象画とルアーマン…自選エッセイ集より【11】
我が家のトイレの壁には、数枚の地図と細長い地球の歴史年表が貼ってある。
これを見て毎回(何が?)思うことがある。
たしか、日本の広さを本当に理解したのは、みずからオートバイに乗って一気に北海道まで駆け抜けたときだった ...
学校で教えない魚の運動能力…自選エッセイ集より【10】
◇空飛ぶマンボウ
この連載の4番目で、マンボウのことを書いたことがある。そこで、フックアップと同時に四百メートル急潜行されて、ラインが切れたと話した。後日、読者から、それ、水圧で死んだのでは、という意見があった。
風の思い出…自選エッセイ集より【9】
◇決まり文句
まだ、海のルアーマンが一般に認知されていないとき、つまり、イシダイ師やメジナ師から怪訝な目で見られながら、ルアーを投げていた頃だ。
知り合いの漁師と、魚を捕るには、どんな日がいいのか話し合ったこと ...
海を覗いて(4題)…自選エッセイ集より【8】
長年釣りをやっていても飽きないのは、きっと、水の中の見えそうでいて、見えにくいものを相手にしているからだろう。 我々、陸上の者とは、水面という境界で分断された身近な異世界があり、その中に棲む相手は、見ようとする意志、つまり釣りをする ...