ギャップ4…自選エッセイ集より【14】
◇ギャップ一
大阪の夜、編集長との泥酔中の約束から始まった、このエッセイだが、本来の私は文章を他人に読まれることが、大の苦手なのだ。
高校の時、滅多に提出したことがない作文を、突然、ことわりもなくクラスメートの前 ...
OTHER…造語、ウォブンロール
ほうっておけば、いずれ忘れ去られる話なので、ここに記しておきます。
今は、ルアーの動きを現す言葉として定着した、ウォブンロールについてです。これ、初めて命名したのは、旧アングリング誌(昔は最先端を標榜する専門誌だった)の当時の ...
足跡のない砂浜で…自選エッセイ集より【13】‐S
砂浜のルアーフィッシングでは、ポイントが絞れないとき、しばしば浜の続く限り歩いてしまう。
ウエイダー姿で何キロも歩いていると、先行者の真新しい足跡を幾すじか見つけた。目で辿ると霞むような遠くに人影があった。
この足を ...
反マニュアル…自選エッセイ集より【12】
先月のNZ遠征では、船に十日も乗りっぱなしであったが、荒天に阻まれて三日しか満足な釣りができなかった。
本命ポイントは外したものの、そこはさすがにNZ、初めて行ったミドルセックスバンク(スリーキングスの先)というところでは、 ...
衛星から…自選エッセイ集より【11】
我が愛車が、また海に落ちている。と言ってもナビゲーション画面の中でのことだ。個人向け市販第何号とかの、古い機種なので今のナビにあるような補正機能が無く、百メートルぐらいは走行中の道からズレてしまう。
東京湾横断道を走ると、当 ...
ルアーとギャング…自選エッセイ集より【13】
今年で十四回目のシーバスパーティを終えて帰って来たところだ。前夜は相変わらず、ほとんど寝ずに酒を飲んでいた。帰宅途中、睡魔に襲われ、堪らず車中で休んだら、顔にハンドルの跡が付いて困った。私の車はリクライニング出来ないのだ。
9キロに一匹の頃は…自選エッセイ集より【10】‐S
かつて、その容易さと数釣りの魅力で浮気していた内湾のスズキ釣りから、再び、外洋スズキ主体へと志向を改めた頃。 まだ、K-TENも無く、逆風下の釣果倍増の方法も知らず、情報も乏しく、連日のアブレの中、試行錯誤に明け暮れていた。 ...