122β、フックとリングの換装について

K2F122,TEST等

 K2F122βのフックとリングの換装について記しますので参考にして下さい。
 
 122の純正フックはST46#2となっています。対ランカーを考慮して、設計当初から目標としていたサイズ(重量)でした。また、そのフックを背負ってもフローティングになることが条件だったので、必然的にボディ体積、使える重心移動ウエイト、各パーツ類の総重量がそれ以外あり得ないという数値になっています。
 
 フックの強度を決めると、それに相応しいリング、ワイヤー、ボディ強度が要求されるので累積して否応なく重量が増えていきます。そのため水に浮き、ボディ形状を太くしないままで目標を実現しようとすると、肝心の飛ばすために必要な搭載できる移動ウエイトが少なくなってしまう、というような事が起きます。
 さらに他ルアーより厳しく設定した重心移動システムの破損防止に関する安全係数が、残り少ない浮力を削ぎ落とそうとします。  
 私はこうした多くの矛盾に取り囲まれた難問は、ヘプタモンド‐パズルみたいなので好きなんです。
 そして難問の解決方法はあのパズルと同じ。譲れないそれぞれの条件が拮抗して、霞の掛かった全体像を、いささか強引に焦点を合わせて行くような感じで一挙に形態として固めることでした。その際、空力に優れたK2F特有の形状のおかげで、望む飛距離の確保を移動ウエイトの重量だけに頼らずに済んだので助かりました。
 
 こうして122は、この形とサイズ、この重量と性能で2番フックを背負ってなお浮くことが出来ますが、結果、使用にあたって、海水と淡水の比重の違いに留意して頂くことが必要になりました。
 
 純正#2フック装着時のK2F122は外洋の濃塩水で、フローティングらしい使い方が出来る設定になっています。淡水、汽水だと、かろうじて浮くぐらいなので、流れや引き方でサスペンド風になり、根掛かりの恐れがあります。モニターモデルに#3フックを同梱したのはこういう心配もあったからです。
 もちろん、河川でも水深に余裕があったり、攻略上、#2のままのほうが良い場合もあるので、適宜ご判断下さい。
 一方、外洋でも、もっとポコポコ浮いて欲しい場合や浅場での使用、超スローでのアクション向上、小型魚の針掛かりを狙って#3を使う場合もあるでしょう。
 ちなみに、K2Fに限りませんが、フルスイングが多いルアーは、フックが重いほど着水時に針先でボディを傷付け易くなります。
 
 以下、換装して動作確認したフックを挙げておきます。付けるフックの方向は純正と同じにして下さい。(重量は平均値)
 
 オーナー社製
◆ST46#2(1,2グラム)【純正】
 
◆STBL41TN#2(1,22グラム)バーブレス。
 
◆ST46#3(0,95グラム)【半純正】
 
◆ST46BL#3(0,95グラム)バーブレス。
 
 がまかつ社製
◆トレブルRBMH#2(1,28グラム)針先と取り付け部の間が広く、122だとルアーの背に掛かりやすいかも。バーブレス有り。
◆トレブルSPMH#2(1,20グラム)新作。上のRBより122に相性が良い。
 
◆トレブルRBMH#3(1,0グラム)バーブレス有り。
 
◆トレブル13#2(1,03グラム)#3は無い。
 
 以上は122の場合、組み合わせリング#4(一個0,18グラム)がお勧めです。
 
 
 次に青物等、更に大型魚を狙うという方のために強化型の組み合わせを挙げておきます。ただし、この方法をとると、貫通ワイヤーなので、大抵の魚は捕れますが、ルアー本体にダメージが残る場合があります。LC貫通ワイヤーは二度以上の曲げ直しは厳禁と思って下さい。自己責任でお願いします。
 
◆ST56#2(1,33グラム)兄貴142の純正フックをそのまま。
 
◆トレブルRBH#3(1,37グラム)
サイズ的に相性が良い。ほとんどサスペンドになります。
 
 リングは#5(0,29グラム)122の尾部アイに入る最大サイズです。
 
 注意としてリングを無理に開け過ぎ、伸びてバネに隙間が空いていると、アイに入っても可動域を確保できず、ルアーの動きを阻害します。
 また、このリング使用時に強大な力で捻られると122のアイ側が保たない場合があります。このサイズのフローティングルアーの中では、圧倒的に強い122ですが、その一匹を釣り上げた後、アイが変形していたら、思い出と共に引退させてあげて下さい。
 
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 【K2F122βアンケートフォーム】
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 熊本のYさんから、さっそく写真送って頂きました。(2枚共)ありがとうございます。

Posted by nino