ガウス加速器を応用したルアー


今年の新作はガウス加速器(映像左下のルアーは放出パワーの確認用です)を応用したルアーになります。

磁石と球を所定の配置にすると、磁石に球が磁着した瞬間に、反対側の球が磁力に比例して加速して放出されます。

この現象自体は磁石を扱う人にとっては広く知られているはずの事です。このブログにも「禁断の重心移動システム」(書いたのは20年前)という記事の中で匂わせているぐらいです。

禁断の重心移動システム…自選エッセイ集【26】

実はあの頃、重心移動システムの完成形を夢見て実用化できないものかと何度かトライしてみたのです。しかし、原理的に一回作動させる度に強く磁着した鉄球を手動で引き離す必要がありました。ルアーに組み込んでも投入時の位置エネルギーと遠心力ぐらいでは引き離せず、かといって磁力を弱めては求めた放出力を得られず断念したのです。

 

ガウス加速器が周知されてきても未だに何かに応用できた例を見かけないのは、作動ごとに外部からの力がいるからだと思います。電磁石にすればレールガンという名の兵器にはなるそうですが。

 

今なら、できる、かもしれない。そう思えるようになったのは、長い日々の中で、かって挫折した課題が少しづつ解決していたことに気付いたからです。ガウス加速器の自動サイクル化が可能になると、ルアーには新たに三つの事ができるようになるのです。そこでまず一つ目をやってみようというわけです。

 

磁石と鉄球だけではできなかったことも、今では必要な知識、素材、方法、精度が揃い可能になりました。一作目は飛びに特化するより、このルアーの可能性を示したいと思います。どうやれば正攻法でお魚に好かれるのか?しばらくは海の前で立ち尽くすことが多くなりそうです。

野鳥のフン

写真上は現在の庭のケヤキです。冬場に剪定しておかないと夏には大空を覆ってしまいます。

そして下の写真はこのブログの中で2008年に題・メダカ・で載せたものです。画像左下ある小さな苗木が12年経って上のケヤキの姿になりました。

当時は142を手掛けていて多忙な日々ながらビオトープに癒されていましたが、その後例の震災や度々の台風で辺りも一変して庭の手入れどころではなくなりました。背後の壊れた屋根は隣の農家の納屋で去年の台風で吹っ飛びました。

小さな苗木は睡蓮鉢に戯れに来た野鳥のフンから勝手に成長したのです。またそれより以前、2000年頃にやはり野鳥のフンから発生した木が家の裏手にあり、今ではちょっとした大樹になっています。野鳥、オソルベシ・・・

この話、今設計しているルアーと無関係ではないのです。パテントの関係でまだ明らかにはできませんが、遠からずお話しできると思います。

新年

明けましておめでとうございます。

本年は温めていた企画がようやく目途が立ったので、設計困難度MAXのルアーを作るつもりです。完成品がどうなるのか現時点では分からない点があるのは久しぶりのことで、毎日あ~でもない、こ~でもないと楽しんでいます。

乞うご期待ください。

超巨大な一尾

高知西南部在住の中島さんから「思い出の一匹」に投稿いただきました。

口元のルアーが稚魚のように見える! 以下原文のまま掲載させていただきます。

 

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9月の3連休の中日、9月15日にK2F 142にて、アカメの1m48㎝、推定40㎏超え
の超巨大な1尾を釣り上げました。
アカメを狙って25年目で、もうこれ以上のサイズは、この先無いと思います。

アカメとの出会いは確か小学5年のとき、近所の小さな川の河口の消波ブロック
帯に着いていた魚が、アカメだと釣り好きの友達から教えてもらった。
ブロックの際に潜むその陰に、光が差し込むと赤く反射する目が、ゾクッとする
ほど格好良かった。
投げ釣りでキスや浮き釣りで小物を釣っていた当時、50㎝弱の魚はとても大きく、
ど田舎の小学年の情報や知識、技量ではどうする事も出来なかった。
そのうち噂を聞きつけた大人がきて、2匹とも釣っていかれてしまった。
最初の出会いはもう40年前のことになる、ほろ苦い思い出だ。

そして運命の日、9月15日。
期待していた3連休は週中から続く雨に状況は悪く、連休初日の昼間に下見まで
したのだが、夜は雨の気配もあり断念。
翌日9/15の晴れの予報を信じることに。
今思えば全てが偶然では無く、必然と動いていたのかもしれない。
9/15、天気は晴れ、水温が上がることを期待して、前日に下見して気になった
ポイントに早めに入り、一人でゆっくりと準備してスタート。

ベイトになるボラはそんなに多いわけでもなく、何時もと変わらない雰囲気に、
「今日もダメなのかな。」と思いが過る。
開始から2時間、満潮からの下げ潮も利きだして、夜空には丸に近い月が川面を
照らす。
前日から気になっていたポイントに、クリアカラーのルアーを通すも・・・
アカメ狙いのルアーは強度のことなどを踏まえて、ほとんどがK-TEN系。
そこまで拘らなくてもと釣友達は言うが、何かあった時に後悔するのは自分なの
だ。
目先を変えて目立つカラー選択、K2F142デイライトムーンをリングに通した
数投目、ロッドに衝撃が走る。

一人だけでの攻防の幕が上がる、ヒットの時刻は9時。
ステラのドラグ音と水面を割ってのエラ洗いが、静かな川面に響き渡り、今までに
体験したことのない圧倒されるほどの引きに、緊張し身体全部が脈を打っているか
のような感覚にまで襲われる。
走られては巻き取る事を何回繰り返しただろう、最初の30分くらいは余裕は
なかった。

30分を過ぎたあたりだろうか、だんだんと走りの勢いと距離が小さくなってくる
と、私は意外なくらい冷静さを取り戻していた、それでも簡単に寄ってくる気配
はない。
焦らずゆっくりと、アカメの動きに合わせてやり取りすること更に30分。
ついに!
最後は後退りしながら浅瀬に寄せた魚体が横になったところを、グリップで下顎
を掴みズリ上げる。
デカい!横たわった魚体は想像を遙かに超えていた。

120㎝のスケールを当てると尾びれの大分手前で足りない?上げるまでは冷静だっ
たはずなのに、スケールを持つ手が震えている。
継ぎ足して測った全長は1m48㎝。
重量も40kgは超えているだろう、いや50kg近いのかも知れない。

こんなアカメを上げて良かったんだろうかと、恐怖すら感じるサイズだった!
顔の周りにはフック傷があちこちについていて、フッキングポイントが何か所か
動いたのが見てとれた。
それにしても、良く耐えてくれた「K2F142」、フックはがまのRB・MH#1に
換装していたが、意外にも伸びていたのは1本だけだった。
広がりかけて、今にも外れそうなフックをアカメの顔から外してやる。

それにしても何年生きた魚体なのだろう、大きくなると赤い目は薄くなり黄色っ
ぽくなり、体つきも成魚の風格が出てくる。
メーターまでを10年としてもそれからの成長度合いを考えると30年?いや40年?
想像の域を出ないが、小学5年で見たアカメが今生きていたらこのサイズになって
いるのかもしれない。
因縁めいた話になってしまったが、あの時に釣れなかった悔しさがアカメ釣り
に走らせたのは、間違いない事実。

小学5年の時に見たアカメが、時を超えて姿をみせてくれたような気がした。
時間がかかったが無事に蘇生も出来て、月明かりの中、深みにゆっくりと消えて
いった、「ありがとう。」

今回はK2F142の強靭さに助けらた記念の1尾になりました。
オーバースペックと言われながらも、世に出してくれた二宮さんのお陰です。
そして、あの言葉「思い出と共に」が現実のものになった1本です。
まだアカメや青物釣りに耐えれそうな外観を保っていますが、ここは1m48cmの
アカメに敬意を表して、つけていたフックもそのままで「思い出と共に」
メモリアルルアーとして保管することにしました。
ありがとうございました。

【ヒットルアー】:K2F 142・BR1デイライトムーン
高知西南部在住・中島 信博

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中島さん、投稿ありがとうございました。

この先はもう無い、と思えるほどの魚に出会えるのは幸せですね。これまでの経緯をお聞きすると非常に感慨深いです。

 

TKP115 YK 発売

TKP115YK 出荷開始しました。

 

 

シンプルな形態の横浮きポッパーというオーソドックスなジャンルながら、

このルアーは外見からのイメージとは所々逆の挙動をするように作られています。

 

ターゲットにルアーが発見されてから、小魚(ルアー)としては喰われまいとして当然逃げようとします。その一連の動きをより自然に演出できるようにしたわけです。

 

明暗、風波、透明度、活性、それぞれの状況でターゲットとの最適な間合いを想像して、

誘いの強さや逃げるタイミング、スピードを調節するとき、このルアーが持つ微速でのゆらめき、カップと水面との関わり方、高速での暴れ難さ、といった特性が生きてきます。

 

きっと皆さんの思い出作りに役立ってくれるでしょう。

製品スペックやカラーチャートは、こちら。

 

TKP115 YK 発売予定

新作ポッパーTKP115YK発売のお知らせになります。

このまま順調にいけば9月の中旬から発売できそうです。一昨年のTKP135TTと同時開発していた秘蔵っ子です。135は縦浮き姿勢のポッパーの可能性を、今度の115は横浮きタイプで何ができるかを追求したものです。

 

135はそのサイズゆえにハードルの高かった部分がありましたが、115YKはサイズ上だけでなく使用方法においてさらに汎用性がアップしています。小さいのに内蔵する重心移動システムの錘は135と同重量で、ルアーは大型の1番フック込みで29グラムになります。

 

実はこのサイズ、重さで、なお浮かなければならないという単純なことが難題でした。

このため断面は初めてスクエア(四角)に近づけてあります。案件を満たした上で断面を丸にすると沈んでしまうからです。これによって小魚っぽく見えなくなる怖れがありましたが、そこはRMシステムの優位性でカバーしています。

 

断面をスクエアにすることで、もうひとつ利点があり、ローリング運動したときに横方向の波紋(波動とかいいませんが)が特有のものになります。

断面が丸いと純ローリングしたときに波紋は出にくいものです。比べてスクエアだと角の抵抗でサイドの水を押すのでそれが波紋となります。

115はRMシステムによって微低速でもわずかにイヤイヤするようにローリングするのです。(ペイントアイの揺れで目視できる)

【RMシステム作動イメージ】

このルアーが極低速で発する波紋は、ダウンヘッドデザインと相まって、生体が浮いているようにナチュラルなものです。

 

もちろん、通常の横浮きポッパーとしての使い方や、超高速においてもRMシステムによってユニークな動きを演出できます。

 

一昨年、今年と続けてポッパーを提案したのは、同じ一匹を釣るとき魚を水面に引き出す楽しさをもっと味わって欲しいから。

 

ご期待ください。

 

 

新作の前に

9月に発売を予定している新作の前に、マグネット式全自動重心移動システムルアーに関してのウンチクをひとつ書きます。

発売から数十年経ているわりに、気付いている方は少なく話しても実際に見るまで信じてくれなかったことです。

 

それはフローティングのK-TENを静水にソッと浮かべると・・・30秒~120秒で頭か尾のどちらかが北を向き、方位磁石となることです。

今一つイメージが沸かないのは内蔵する小さな磁石に本体を動かすほどの力があるとは思えないからでしょう。

釣りに直接は関係のない事ですが、私には何となく健気な感じがして気に入っていた性質です。

 

しかし、製造上の都合でいちいち磁力の方向を指定するわけにもいかず、南北どちらかというアバウトなところが不満でした。

 

それが、ついに9月の新作に内蔵するRMシステムによって必ず正確に南を向くという念願の性質を手にいれました。

 

それで、何か役に立つの?という声にお応えして・・・

万一海上で遭難漂流したとき、とか。お風呂等で完全防水の方位磁石として、とか。あるいは一分ほどルアーを眺めていると、地球を感じることができる、かもしれません。

ご期待ください。

K2F LTD COLOR 発売

定番カラーに少ないクリア系が欲しいというご要望があり、急遽限定ながら発売することになりました。

K2F142、K2F142T2、K2F122、K2F122MSに各4色です。

●ラテラルプルー

●ラテラルレッド

●ラテラルチャート

●ラテラルクリア

ラテラル・ラインは側線を意味します。

本日から発送を始めているので、よろしくお願いします。

新年

あけましておめでとうございます。

昨年はおかげさまで大変充実した年になりました。元号が変わる今年も、新しいことを受け入れつつ、古き良きものも守ってゆきたいと思っています。

また秋にひとつ新作を予定しています。どうぞ期待していて下さい。

今年も良い思い出ができますように。

 

 

 

 

K2F142 WL 発売開始

K2F142 WL は全国の取り扱い店様にて発売中です。

 

これでK2F142に3種のリップを付けたことになります。泳層の違いによる使い勝手はご想像の通りだとしても、本当の目的はテンションの調整によって皆さんの使用状況に或る事をアジャストさせるためです。

 

或る事? それは142の持つ性質、引き心地が異様に軽い等に係ることで、リトリーブすると少し注意すればラインを通じて海そのものから様々な変化を感じる取ることができるということです。潮の流れ、川の流れ、海水密度、さらしの切れ目、払い出し、澱み、圧力といったことが、まるで糸電話のように鮮やかに手元に伝わってきます。ラインをピーンと張らせるばかりでは微妙なテンションの違いが分かりにくいので、精緻なルアー本体設計を元に調整をした結果、3種目のリップが必要と考えました。

 

皆さんの使用状況や癖でスイートスポット(情報伝達感度強)は異なるようです。それにアジャストさせるための3種であり、様々な状況下できっと一番感度が強く、海水、淡水の状態変化が分かりやすいリップがあるはずです。

 

慣れて練度が上がってくると、釣れるときはこのような場合なのか!とルアーが教えてくれるようになります。適当に投げたら釣れちゃった、というよりも予告を察知し期待できる数秒が加わることから、はるかに強い別種の興奮や快感を味わえることでしょう。それはルアーフィッシングの深みに気付くことでもあります。ぜひ体感してみてください。

スペック等詳細は、こちら(タックルハウス K2F商品ページ