TKLM140G 開発状況3 決断

まずは心のつぶやきを・・・

フィールドテスト中、ようやく完成か・・・長かったが為せば成るものだ。投入、着水、ガウス加速器発動、Rユニット作動、リセット、また投入・・・

たまに作動しないときがあるな。90%というところか。その後は作動確認が気になってしかたない。丁寧に投げ方を変えてみたりする。

待てよストレスだぞ、これ。90%とはいえ続けて作動しないときもある。ガウス加速器を応用できた世界初の製品としてこれでいいのか?それに投げるたびに作動が気になるってどうなんだ?若い時ならこれで妥協しただろうか?それにTKLMらしさが何か足りない。

100%にする方法は本当に無いのか?散々設計図を見直してきただろう。磁力の性質、調整は?

海岸に立ち尽くすこと、2時間・・・

 

機構の面白さを追求するあまり、あれもこれも詰め込み過ぎたのかもしれない・・・

重要度の順番でいけば、釣れるルアーを作ること、ガウス加速器はその助けとなるはず。まずこれを完璧にこなすことだ。着水後Rユニットに流し、そこに球を留めるために数々の制御をしているが、はたして必要なのか?RユニットがメインのTKW140に比べれば、その効果はわずかなものだ。Rユニット(今作では動力伝達ルーム)をパワートランスファーとして特化すれば100%に近づけるのでは?

しかし、カオスといっていい着水時はどうなるんだろう?射出された鉄球が何回転してどう暴れるかなんて予測不可能だろう。いかなる条件下でも加速器の限られたパワーを本体に伝達するには?

Rユニットは元々、外部の力をエネルギーとしていて回転力が増すほど効果があるが、今回は内部から得た回転力や慣性力をルアーに移すことが目的だから、現象が真逆なところがあり、回転部分の名前もパワートランスファー(動力伝達装置)というのが相応しいのかも。

パワートランスファー内では短時間で射出パワーがルアー本体に移って減衰し回転が収まってくる。それでいいわけだ。その分ルアー本体にパワーが伝わっているということだから。つまりルアーは泳ぎ始めるキッカケを得るので成功ということになる。

また試作品とは違って、パワーが減衰した時点で早めにリセット位置に球を戻せるのだろうか?そして運悪くパワーが減衰しないうちにリセット位置に戻ってしまうこともあるだろう。その場合は失敗なのか?

 

んっ?パワーが残ったままリセットされるということは、弱いながらも2度目のガウス加速器を作動させられるかも!(6ミリの鉄球が垂直重力落下でいうと1.7㎝で得られる加速エネルギー以上であればよい)今は重心移動メインウエイトは1個だが、2個目を入れて、このわずかな加速でそれを引き離すことができれば、ルアー尾部を数㎝沈下移動させるだけの新たなエネルギーを得る。その姿勢の不安定化が泳ぐキッカケとなればいい。PT内で球がどんな動きをしようとも、パワーを余すことなく使えることになる、はず・・・

以上、心のつぶやき、終わりw

再び、悪戦苦闘・・・

 

そして、できました。今度こそガウス加速器100%作動! 重心移動システムと完全にリンクします。PT(パワートランスファー)からの戻りを確実にするため、射出パワーの最適化、レールの形状変更(上から見た図の丸で囲んだ部分が重要で、射出されるとルアーが水中で左側↓方向に揺れることでその先の中心軸棒を避けるようにした。手持ちでは軸に当たる調整。手持ちでは下がスムーズだが海では上が正解)また移動球を一つ増やして3種類、材質変更、計4個に。それと釣りの動作中、球は仕事しまくるのでショックアブソーバを追加。その他、細々と。

フックST46-1番を装着した重量級ルアーが軽快に動きます。ストレスフリー。止めたときでも揺れるという機能はTKW140に任せて割愛しました。

着水直後のカオスにおいて、射出エネルギーがルアーに移らないもしもの場合、戻りが速過ぎたときでも、球に残っていた慣性エネルギーで2度目の加速器が作動し、最後端の錘球を再解放して前後バランスを崩し(ラインで引き始めるときなので横ブレとなる)機能を取り戻すという保険付きです。要は泳ぎ出し重視で着水直後のバイトを誘発したいわけです。初動が冴えればあとはTKLM独特のアクションにスムーズに繋がります。

着水後、中身は笑えるほど複雑なことを勝手にしますが、使用上の配慮はいっさい無用。苦労は外に見せないタイプで至ってクールですw。また外見は極めてシンプルで水受け部が小さく(動かすキッカケに頭部左右非対称までしたBKLMの70%)、特に後方斜め下から見る遊泳中の小魚のシルエットを手本としています。、一撃性に優れた重量級TKLMの誕生です。

 

現在もネオジム磁石に付ける保護板の厚さを0.1mm単位で変えて調整中です。制作スケジュールギリギリまで続きます。磁束密度というのはわずか0.3mm違いで何割も変わることもあれば、角度10度違いで半減することもあります。

 

追記-だいぶややこしい事を書いてきた自覚はあり、共通した概念を持たないものを説明するのは難しいと反省しています。まだ数人しか数十メートル先のルアーの内部でガウス加速器が作動しているところなんて見たこともないわけで、梅雨が明けたらなるべく早目に映像にしてみます。

 

なお、お風呂モードは楽しいので残してあります。w遊んでやってください。2度目のガウス加速器作動も確認できるはずです。フックにはくれぐれも気を付けて。

 

 

ガウス加速器を応用したルアー(TKLM140G) 開発状況2


いよいよ完成に近づいたガウス加速器を応用したルアーは、ご覧の通りTKLM140G(仮称)として誕生します。

梅雨に入る前の晴れ間に何とか実験映像が間に合いましたので経過をご報告します。

 

TKLMは4作目になりますが、チューンドK-TENシリーズは元々オンリーワンを標榜しているので単なるサイズアップではなく、相応の能力が得られるまで発表を控えていました。

しかし、これならオンリーワンの期待に応えられるでしょう。現在、ほぼ予定通りの進行で、発売を目指して微調整を繰り返すことになります。

 

BKF150 受注開始~5月31日まで

お待たせしました。BKF150の受注を開始します。(6月1日、受付終了となりました。ご注文、ありがとうございます。発送日が近づきましたらお知らせしますのでよろしくお願いします。)

 

受注の締切り日は今月5月31日までとさせてください。そこから生産して、お届けできるのは8月中を予定しています。

 

特殊なルアーの国内発売を記念して、初回販売カラーは

〇 パイク

〇 ドラド

〇 ピーコックバス

〇 バラムンディ

〇 タイメン

の5種となっています。

 

価格は税別2700円です。お支払方法等についてはHP 通信販売欄をご覧ください。

よろしくお願いいたします。

 

 

 

 

 

 

BKF150 輸出用を国内でも

突然ですが、ブルーオーシャンBKF150の発売予告です。(写真一番上)

BO150の開発は海外のBOユーザー、特にパイク(歯が非常に鋭い)釣り師達の声から始まりました。BOはよく釣れるのだがパイクに噛まれるとたまにボディに穴が開くので何とかならないか?という要望でした。

 

BO140のボディ外郭は薄い所で1.5ミリ厚。BO175は動きを追求したので1.0ミリです。当初、青物用のルアーならもっと肉厚なので既存の製品をお勧めしたのですが、やはりBOのアクションや性質が欲しいというのです。

そこで、誕生したのが実に20数年ぶりのBKF、BKSです。ボディ肉厚は最薄部でも2.0ミリ、重量42g~55gまでを同一ボディのオモリ仕様を変えるだけで対応でき、様々なフックに換装できるルアー。内部はさすがに洗練された構造になり、表面加工も違いますが見掛けはクラシカルなままです。

 

海外の特殊な魚を対象としたルアーなので、国内で使える状況は限られると思いますが、BO伝統のセッティングの許容範囲が広い事とか、低ギアレシオのタイコリールのスロースピードでもブリブリ泳ぐので、性質を理解していただければアレとアレにはw使えるというか、案外何にも増して強いかもしれません。

 

販売はネット直販のみで、受注生産となります。輸出用はシンキング仕様なのですが、国内ではまずフローティング、42g、ST56-1仕様から。先々ご要望があればシンキングも、と考えています。受注開始は今月中旬を目標にしています。

 

ガウス加速器を応用したルアー 開発状況

晩夏に発売を予定している新作についての続報です。

前記事へのご質問が複数あったことと、自分自身にプレッシャーを掛けるためにw発売まで折々に開発状況をお知らせします。写真は概略図です。これでルアーに何をさせたいのか、だいたい解ると思います。

目的はもちろんよく釣れるルアーを作ることなので、Rユニットの能力を拡大し、そのデメリット(制約)を打ち消したいと考えました。

Rユニットの効果は確信できるものの構成部品の重さを上げ過ぎると、飛行中にも暴れてしまい失速してしまう場合があります。そこで従来品(TKR130以外)はユニット座面の角度を調整したり、小さ目の部品にしてデメリットを抑えていました。もっと自由に作りたい・・・

 

それがガウス加速器の応用に成功すれば、抑えるばかりでなく重心移動システムに連続性が加わり、また時間差で作動できるスイッチのようなものが手に入ります。Rユニットにもさらに重い球を入れられるし、飛行中は左右重心中央に仮固定できるので暴れません。

 

簡易図とガウス加速器の実験を見れば何となく簡単そうに感じるかもしれません。しかし、物理とルアーをよく知るものからすると全自動でサイクル化するのは極めて困難に思えるのでしょう。幾つかいただいた疑問にもそれが書いてありました。たしかに解決にはたくさんのハードルを乗り越える必要があります。

 

そこで、パテント申請も済んだことだし解説してみようと思います。折しも外出自粛要請でこもりがちなら、暇つぶしの一助にでもなれば幸いです。

まず、こもりついでにさらに深く籠りましょう。少し狭いですが、ルアーの内部に入ってください。そしてご自身が図のA球になったつもりで読んでください。

①Aからルアー頭部の方向を見ると奥に穴が見えます。背後には強力な磁石があってA(自分)はくっ付いて身動きできません。この状態で待機していると・・・

 

②にわかに前方が空を向いたように感じました。(外界では投入前動作をしているところ)

 

③急に背中が押し付けられるような強いGを感じ、磁石方向にめり込みそうになります。同時に磁石の奥のほうでズンッという重い音がしました。(磁着タングステンが移動した。)と思った瞬間、今度は逆に磁石から引き離されそうになりました。前方の穴に落ちてはたまらないので必死に堪えます。(外ではルアーが投げられ空中で反転して尾から飛んでいる状態。短時間に逆方向の力が入れ替る。)

 

④数秒間の短い平穏(飛行中)があって今度はまた自分Aを引き離そうと凄まじいショックが来ました。ここでも離れたら終わりという意識が働いて磁石近くの鉄球にしがみ付きました。(外では水面にルアーが着水して、乱雑な方向から衝撃を受けます。)

 

⑤その直後、磁石を隔てた先のほうからゴロゴロと何かが此方に迫ってくる音がしました。(重心移動システムのメインウエイトが尾部から前部磁石へ)

 

⑥次の瞬間、ガチーンッという音と同時に自分Aは前方の穴に向かって弾き飛ばされました。前の二度の衝撃には耐えられたのに、これには逆らえなかったのです。(ガウス加速器作動)

 

⑦あっという間に通路を過ぎると、穴に落ちる寸前に方向を変えられたようです。何故か左回り(ロマンですw)でグルグル回転させられました。

 

⑧回転が収まりそうになると、今度は部屋自体が左右交互に傾き出して、回転が止まらなくなってしまいます。それどころか時々左右にGが発生して体勢を維持できません。(リトリーブ中)

 

⑨ようやく回転が緩やかになって、気を取り直すと何か覚えのある力が働いてまた穴に落ちてしまいました。気付くと最初にいた場所にいるのでした。(ルアーをピックアップしたところ)

 

これで1サイクルとなります。Aとなって経験していただけたでしょうか?くたびれたのでルアー内部から出ることにしましょうw

 

正直なところ、現時点のプロトタイプでこれが正確に作動するのはまだ70パーセントぐらいです。あと二か月で90パーセントにはしてみせます。

 

問題は飛行を始めてルアーが空中で反転後と着水時は、A球が絶対外れてはならないのに、磁力を高めるだけでは投入時にメインウエイトが外れなくなるところです。磁界の範囲と強度を精査して各球の材質を考えて絶妙のバランスを探ることになります。

バランスが崩れれば全く作動しません。今のところ、メインウエイトには様々な理由で磁着タングステンを採用したときのみ成功しています。磁石とAの間にある球は調整用です。

 

幸いなことにその磁力バランスは、いったん構築すると経年で弱まったり、個別の磁石にバラツキがあっても、単体の磁石ならばAとメインウエイトの磁着の強度関係は崩れないのです。そうでなければとっくに諦めていたでしょう。

強さ、角度、磁界の距離とかを高精度で調整するのには外出自粛要請期間は丁度良いのかもしれません。ヒキコモリ続行しますw

ガウス加速器を応用したルアー


今年の新作はガウス加速器(映像左下のルアーは放出パワーの確認用です)を応用したルアーになります。

磁石と球を所定の配置にすると、磁石に球が磁着した瞬間に、反対側の球が磁力に比例して加速して放出されます。

この現象自体は磁石を扱う人にとっては広く知られているはずの事です。このブログにも「禁断の重心移動システム」(書いたのは20年前)という記事の中で匂わせているぐらいです。

禁断の重心移動システム…自選エッセイ集【26】

実はあの頃、重心移動システムの完成形を夢見て実用化できないものかと何度かトライしてみたのです。しかし、原理的に一回作動させる度に強く磁着した鉄球を手動で引き離す必要がありました。ルアーに組み込んでも投入時の位置エネルギーと遠心力ぐらいでは引き離せず、かといって磁力を弱めては求めた放出力を得られず断念したのです。

 

ガウス加速器が周知されてきても未だに何かに応用できた例を見かけないのは、作動ごとに外部からの力がいるからだと思います。電磁石にすればレールガンという名の兵器にはなるそうですが。

 

今なら、できる、かもしれない。そう思えるようになったのは、長い日々の中で、かって挫折した課題が少しづつ解決していたことに気付いたからです。ガウス加速器の自動サイクル化が可能になると、ルアーには新たに三つの事ができるようになるのです。そこでまず一つ目をやってみようというわけです。

 

磁石と鉄球だけではできなかったことも、今では必要な知識、素材、方法、精度が揃い可能になりました。一作目は飛びに特化するより、このルアーの可能性を示したいと思います。どうやれば正攻法でお魚に好かれるのか?しばらくは海の前で立ち尽くすことが多くなりそうです。

野鳥のフン

写真上は現在の庭のケヤキです。冬場に剪定しておかないと夏には大空を覆ってしまいます。

そして下の写真はこのブログの中で2008年に題・メダカ・で載せたものです。画像左下ある小さな苗木が12年経って上のケヤキの姿になりました。

当時は142を手掛けていて多忙な日々ながらビオトープに癒されていましたが、その後例の震災や度々の台風で辺りも一変して庭の手入れどころではなくなりました。背後の壊れた屋根は隣の農家の納屋で去年の台風で吹っ飛びました。

小さな苗木は睡蓮鉢に戯れに来た野鳥のフンから勝手に成長したのです。またそれより以前、2000年頃にやはり野鳥のフンから発生した木が家の裏手にあり、今ではちょっとした大樹になっています。野鳥、オソルベシ・・・

この話、今設計しているルアーと無関係ではないのです。パテントの関係でまだ明らかにはできませんが、遠からずお話しできると思います。

新年

明けましておめでとうございます。

本年は温めていた企画がようやく目途が立ったので、設計困難度MAXのルアーを作るつもりです。完成品がどうなるのか現時点では分からない点があるのは久しぶりのことで、毎日あ~でもない、こ~でもないと楽しんでいます。

乞うご期待ください。

超巨大な一尾

高知西南部在住の中島さんから「思い出の一匹」に投稿いただきました。

口元のルアーが稚魚のように見える! 以下原文のまま掲載させていただきます。

 

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9月の3連休の中日、9月15日にK2F 142にて、アカメの1m48㎝、推定40㎏超え
の超巨大な1尾を釣り上げました。
アカメを狙って25年目で、もうこれ以上のサイズは、この先無いと思います。

アカメとの出会いは確か小学5年のとき、近所の小さな川の河口の消波ブロック
帯に着いていた魚が、アカメだと釣り好きの友達から教えてもらった。
ブロックの際に潜むその陰に、光が差し込むと赤く反射する目が、ゾクッとする
ほど格好良かった。
投げ釣りでキスや浮き釣りで小物を釣っていた当時、50㎝弱の魚はとても大きく、
ど田舎の小学年の情報や知識、技量ではどうする事も出来なかった。
そのうち噂を聞きつけた大人がきて、2匹とも釣っていかれてしまった。
最初の出会いはもう40年前のことになる、ほろ苦い思い出だ。

そして運命の日、9月15日。
期待していた3連休は週中から続く雨に状況は悪く、連休初日の昼間に下見まで
したのだが、夜は雨の気配もあり断念。
翌日9/15の晴れの予報を信じることに。
今思えば全てが偶然では無く、必然と動いていたのかもしれない。
9/15、天気は晴れ、水温が上がることを期待して、前日に下見して気になった
ポイントに早めに入り、一人でゆっくりと準備してスタート。

ベイトになるボラはそんなに多いわけでもなく、何時もと変わらない雰囲気に、
「今日もダメなのかな。」と思いが過る。
開始から2時間、満潮からの下げ潮も利きだして、夜空には丸に近い月が川面を
照らす。
前日から気になっていたポイントに、クリアカラーのルアーを通すも・・・
アカメ狙いのルアーは強度のことなどを踏まえて、ほとんどがK-TEN系。
そこまで拘らなくてもと釣友達は言うが、何かあった時に後悔するのは自分なの
だ。
目先を変えて目立つカラー選択、K2F142デイライトムーンをリングに通した
数投目、ロッドに衝撃が走る。

一人だけでの攻防の幕が上がる、ヒットの時刻は9時。
ステラのドラグ音と水面を割ってのエラ洗いが、静かな川面に響き渡り、今までに
体験したことのない圧倒されるほどの引きに、緊張し身体全部が脈を打っているか
のような感覚にまで襲われる。
走られては巻き取る事を何回繰り返しただろう、最初の30分くらいは余裕は
なかった。

30分を過ぎたあたりだろうか、だんだんと走りの勢いと距離が小さくなってくる
と、私は意外なくらい冷静さを取り戻していた、それでも簡単に寄ってくる気配
はない。
焦らずゆっくりと、アカメの動きに合わせてやり取りすること更に30分。
ついに!
最後は後退りしながら浅瀬に寄せた魚体が横になったところを、グリップで下顎
を掴みズリ上げる。
デカい!横たわった魚体は想像を遙かに超えていた。

120㎝のスケールを当てると尾びれの大分手前で足りない?上げるまでは冷静だっ
たはずなのに、スケールを持つ手が震えている。
継ぎ足して測った全長は1m48㎝。
重量も40kgは超えているだろう、いや50kg近いのかも知れない。

こんなアカメを上げて良かったんだろうかと、恐怖すら感じるサイズだった!
顔の周りにはフック傷があちこちについていて、フッキングポイントが何か所か
動いたのが見てとれた。
それにしても、良く耐えてくれた「K2F142」、フックはがまのRB・MH#1に
換装していたが、意外にも伸びていたのは1本だけだった。
広がりかけて、今にも外れそうなフックをアカメの顔から外してやる。

それにしても何年生きた魚体なのだろう、大きくなると赤い目は薄くなり黄色っ
ぽくなり、体つきも成魚の風格が出てくる。
メーターまでを10年としてもそれからの成長度合いを考えると30年?いや40年?
想像の域を出ないが、小学5年で見たアカメが今生きていたらこのサイズになって
いるのかもしれない。
因縁めいた話になってしまったが、あの時に釣れなかった悔しさがアカメ釣り
に走らせたのは、間違いない事実。

小学5年の時に見たアカメが、時を超えて姿をみせてくれたような気がした。
時間がかかったが無事に蘇生も出来て、月明かりの中、深みにゆっくりと消えて
いった、「ありがとう。」

今回はK2F142の強靭さに助けらた記念の1尾になりました。
オーバースペックと言われながらも、世に出してくれた二宮さんのお陰です。
そして、あの言葉「思い出と共に」が現実のものになった1本です。
まだアカメや青物釣りに耐えれそうな外観を保っていますが、ここは1m48cmの
アカメに敬意を表して、つけていたフックもそのままで「思い出と共に」
メモリアルルアーとして保管することにしました。
ありがとうございました。

【ヒットルアー】:K2F 142・BR1デイライトムーン
高知西南部在住・中島 信博

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中島さん、投稿ありがとうございました。

この先はもう無い、と思えるほどの魚に出会えるのは幸せですね。これまでの経緯をお聞きすると非常に感慨深いです。