レポート、二題

 度々、ルアーをテストして頂いているお二人から、少し変わったレポートが届きました。
 
 一枚目はOさんから四国某所での石鯛! 今までごく小さな魚体はスレ掛かりの報告があったり、わたしも経験あるのですが、これはもう立派なサイズです。釣った場所もヒラが釣れるような磯ですから、よく取り込めたものです。TKF130のフックが丁度良いところに刺さっていたとのこと。おめでと~

 
 
 
 
 二枚目は長年、細ラインでのスズキ釣りに執念を燃やして方々を廻るうちに、ここ数年ナノヒラ(ヒラスズキの稚魚のこと。本人談)探しに嵌ったTさんから。
 房総某所でたくさん居た稚魚の中からの一匹。比較のためのペンシルポッパーは44ミリ。(これで捕獲したわけではありません) ヒラの稚魚が何処に居やすいか、わかってくると保護することもできますね。ありがと~

BKRP140 R3 リップルポッパー 発売予定

 リファインしたR3リップルポッパーは今週末にはご注文いただいたショップ様の店頭に並ぶ予定です。
 今回は塗装で覆われて見えない重心移動システム内のボールの動きを映像にしてみました。現場の水上ではもっと大きくブレます。

 発売記念限定のK-TENロゴを吹き付けたベースクリアもあります。

BKRP140 リップルポッパー R3

BKRP140リップルポッパーをリファインしました。二十数年前の初代から改良を重ねて、金型を作り直すこと三回目になります。(写真上が新型、比較のため下が現行旧型)

既に好評な能力はそのままに構造全体を高精度化して耐久性の向上と飛距離の安定化を図り、またK2シリーズから数種の高機能をフィードバックしました。
さらにR3から初採用する左右非対称レールによって、着水後のスチールボールの戻りまでコントロールしています。僅かにですが自動的にボディが動くことで初動を助けます。

現在、9月中旬の発売に向けて制作中です。

リップルポッパーは歴史の長いルアーで固定ファンも多いことから、本質的な挙動を変えずに改良することが難題でした。
鉄球は同数同重量、角度をつけた磁石前に鉄板挿入で磁石割れ、磁力調整を。
ワイヤーのアイ近くには補強ピンを追加。 ABSボディの適所を肉厚にするなど、通常の新製品以上に中身を変えながらも外見はほとんど変わらないというルアーになりました。

また改善のため肉厚部分が増え2グラムほど重く42グラムになりました。重心移動するオモリ重量は同じなので、これだけなら飛び姿勢には不利になりますが、K2シリーズで培ったノウハウで飛距離の安定化にも成功しています。

しかし本当の問題は他にありました。
金型が高精度になったことで左右差が無くなり、当初アクション初めの切っ掛けを得にくくなってしまいました。 左右どちらから動こうか迷いがある感じでした。
ハンドメイドや細身のルアーとかは、いくら真面目に作っても微妙に歪んでいたり、どちらかに反っていたりして完全対称形にはならず、それがかえって泳ぎ出しには有利に働きます。例えばリップレスのBKLM140では最小の水受け面でも動くように、外部をわざわざ左右非対称にしたぐらいです。
また人が歩き出すとき、どちらの足から踏み出すのか、癖付いていることもスムーズに歩き始めるには重要です。左右完全対称だと困ることもあるのです。

今作では内蔵した二つの構造を持って、高精度、重量増でありながらも動き出しを鋭くすることができました。一つはメインウエイトが着水後戻るときの力を利用して強制的に二個目のウエイトをブレさせることで。(写真、上から見たウエイトルーム。S字状) もうひとつの方法は内緒にさせてください。

三代目リップルポッパーをよろしくお願いします。

夏のK2R112

 K2R112に夏バージョンカラーと特殊アイテムが加わります。
 定番カラーのアユ、オチアユ、イナッコ、それに夏を意識した限定カラー、ラムネとフウリンです。特にリバーシーバスにお勧めします。
 
 ラムネとフウリンにはRユニットの球に高精度のガラス球を採用しました。これによって微妙に頭上がりの浮き姿勢になります。
 ちなみに頭が僅かでも上がると、水面を滑ってしまうイメージがありますが、むしろ逆で初めに力を加えたときに限っては頭を下げようとするので突っ込みやすくなります。その後もノーマルとは一味違った挙動になります。
 
 フウリンカラーはクリアーボディにプランクトンを追う稚魚を風鈴風に着色したもの。 ラムネカラーはクリアボディに淡く青緑を吹いたもの。空、水、森の色合いですからカモフラージュカラーでもあります。
 
 どちらもフザケタ名前ですが、ベースカラーとしては大真面目に狙って作りました。
 またルアーを振ったとき、泳いだときの音色がノーマル、サスペンド、ガラス球でそれぞれ変わるので暗い中でも識別できます。
 
 涼しげな1本をぜひ! 

Tシャツとルアー制作の進行状況

 Tシャツ作りました。カラーはもちろん、デザインもTシャツに採用するのは初めてのものがあります。詳しくはウエブショップをご覧ください。よろしくお願いします。
 
 そして現在、担当するルアー制作の進行状況をお話させていただきます。
 
 まずK2R112の夏カラーは近々発表できると思います。中身は通常のものと、浮き姿勢が少しだけ変わるものを予定しています。
 
 それと、発売は秋になりますが、K-TENブルーオーシャンのリップルポッパー140のリニューアルをします。
 金型も作り直すので、外見も変えて新製品として販売するのが普通でしょうが、あえて外見変えず、主たる性質も変えず、耐久性とか飛距離の安定化、細々したものを含めて基本的な性能アップをします。これは全国におられる長年に渡るファンの方のご意見を参考にした判断です。
 現行品は市場にあるだけと在庫が少々なので、少しでも変わるのがイヤだという方は、今のうちに確保して頂ければ幸いです。
             

K2R112 SP サスペンド 出荷開始

 お待たせしました。K2R112サスペンドの出荷を開始しました。

(友人のSさんが根性で引き出してくれました。葉巻で7キロオーバー!房総4月の某日某所。)
 
 例年より雪の日の多い今冬ですが、合間の日溜まりに釣行されてスズキと戯れることができたというお便りを制作の励みとして、予定通り発売できることになりました。
 
 サスペンドとは言っても海水比重に合わせてありますので、淡水、汽水ではその分、沈みが早くなります。根掛かりにご注意ください。
 また流れのある河川で使いやすい設定でもありますので、ノーマルとの併用でいっそう様々な状況に対応できるようになりました。
 
 今春以降のエキサイティングな出会いに相当役立つはずです。よろしくお願いします。

K2R112SP 新発売記念カラー

K2R112SP(サスペンド)の新発売にあたって、現在風変わりな限定カラーを製作しています。カラー名シガーそのままの葉巻をイメージしたものです。

釣るために本気なルアーですが、一つぐらいお遊びがあってもよいと考えました。焦げ茶色部分はザラツキ仕上げです。また灰のところを白っぽくしたので視認性は良好です。

これで釣れるとどうなるか?
ご想像にお任せします。

K2R112 SP 発売日予定。

 K2R112長期モニタリングの際には、ノーマルフローティングに近いものと淡水サスペンド、海水サスペンド、それとシンキングに近いものを用意してご意見を集めました。 おかげさまで制作側だけでは気づかないことが明確になりました。
 
 
 それらの結果を踏まえて、釣果的にも使い勝手の部分でもノーマルの他に最も必要とされたタイプ、海水サスペンドを発売することになりました。
 
 ラインに長期の弛みを与えない限り従来通り浅場も引けます。元々実物の魚はサスペンドなので、ステイさせたとき自然に近く、吸い込みにも有利です。
 また特異なアクションのノーマルK2Rの性質を引き継ぎながら、Rユニットの素材重量を変え、静止姿勢を適正化してサスペンドの強みを追求してみました。
 
 発売は二月の後半を予定しています。よろしくお願いします。
 
 
 写真・・・ルアーの胸に鰭を模したサスペンドマークを付けます。(実売品はもう少し淡い色になります。)

K2R112 SP サスペンドタイプ発売予定

 発売以来、高評価をいただいているオーバージャンルのルアーK2R112にサスペンドタイプを追加する予定です。
 現在、今冬中の発売目指して調整中です。
 各地で行ってきたモニタリングの際、こちらをメインにしてというご要望があり、それにお応えできることになりました。
単純に泳層が深くなるわけではなく、サスペンドの利点を最大限に生かした設定になります。外部にリップ等の調整機構を持たないK2Rは姿勢角度数度の違いとRユニットを利用して制御するので手間取りました。
 現場状況と各自の釣り方で、ノーマルとどちらが使い易いか好みが分かれると思いますが、魚の反応は上々です。ご期待下さい。
 正式に発売予定日が決まりましたら、またここでお知らせします。

K2R112魚の反応

 すっかり秋の気配の昨今、K2R112発売後もモニタリングは続行中です。
 未だ天候に恵まれない地域もありますが、全般的には今シーズンもスズキは堅調のようで安心しています。
 
 ところでK2系は特に使い方などを指定していません。それは使い手各自各様の釣り方あることと、私には想定外の使用法で好釣果を上げている方々も見てきたからです。
 しかしK2Rはジャンルとしてはシャローリップレスでも動きの原理からして他と異なるところがあり、使い方に迷っている方々もおられるようです。
 
 そこで私自身再度試して確認したことを示しておこうかと思います。主に対スズキに関してこのルアーの使い方の筋みたいなものです。
 
 ルアーの能力的には低速から高速まで対応できて、アッピールの高いダートアクション(引きながら、がコツ)も可能ですが、そうしたフルアクションが効く状況は余程活性の高い時、あるいはその反対か、極端なときが多いと思います。
 平均的な状況でヒット率が高く、しかも大型が好むのはユックリ目のただ引き中にロッドティップを僅かに煽るぐらいの控えめな動きです。
 どんなにアクションが小さくなろうと、このルアー特有の動きの要素は残っていて、これが効きます。 フルアクションは、主に任意にアッピールさせたいときに使います。その能力は低速で漂わせた時にも目標とする挙動をさせるための余裕分として働いているわけです。
 
 
 先日の内湾釣行では、着水後少しだけトップ状態にしてから引くパターンで、大型が連発しました。いづれも遠方でのヒットでしたが純トップ並みに全てその瞬間を目撃できました。ミノー系ともトップ系とも魚の反応自体が違うのです。
 
 ほんの一例ですが、使い方に迷ったら参考にしてください。
 
 
 写真上の二枚はモニターのMさんから。いつも釣果報告ありがとうございます。数はルアーが物語っていますね。下のは私です。ルアーはランディング後外れました。限定カラーで昼間の内湾。