房総の磯では先週末の大荒れ前、いつもの場所で、そこかしこで調子よく釣れていました。それまで単発が多かっただけに、今年も期待できるという安心感に浸れました。
寒い地域と違って、有り難いことに房総は、この時期釣れれば、条件次第ですが一月いっぱいチャンスは継続します。だからこの時期外すと、数年に一度ある不調年をつい心配してしまうのです。
その後は毎年異なりますが、他の地域よりメリハリが無いのが房総の特徴といえます。
大きくは、本州の地勢、曲がり具合と、列島にとっては最後の黒潮接岸の影響下にあるからだと思います。
釣り仲間との交友や仕事柄、私は皆さんより今現在釣れている所の情報を知りやすい立場にあり、また遠征などでも案内してくれる地元の友人達がいるので、恵まれていると自覚しています。
しかし、それだけに詳しく情報を寄せてくれた人達に関わる御当地ポイント情報だけは、このブログには公表できないものなのです。
かつて、私も余りに情報不足と感じていた時代は、ある程度たくさん人が入れるところに限って、雑誌等にポイントを書いたことがありました。
このサーフなら二百人は出来るから大丈夫などと、二ヶ月ぐらいをタイドグラフ付きで、釣れた時間まで明示しました。 記事としては好評でしたが、地元組には迷惑を掛けてしまいました。まさかあんな影響があるとは思えなかったのですが、彼等が心配したとおり翌年同時期、二百人ではすまない人数にサーフが埋まってしまい、驚きました。
ヒラのほうでも、詳しく書き過ぎた時期があり、これは別の意味で人の楽しみを奪ってしまったと反省しました。こういう場合は此処、とやってしまい、もちろん釣れたのですが、どうもその後が釣果も熱意も続かない人を、何人か見てしまいました。
そうした幾つかの経験から、何処でも通用する全般的な話に留めるようになりました。あのサーフ周辺には、その後、有志を集って釣り人からのヒラメ放流活動として、一万三千匹の稚魚を放すことになったのも、少しばかり責任を感じていたからかもしれません。
というわけで、このブログには先々もポイント紹介はありません。お答えできる範囲があることをご理解下さい。
ただ、既に何十件とそうした質問にも答えてはいるのです。通い込んでいるけどヒラが何年も釣れない、とかそれなりの努力が垣間見られる場合、個人的に真剣にお答えしてきました。…
今は、釣り雑誌やネットなどで情報には事欠きませんが、双方足りない部分があります。
誌面では発行までにタイムラグがあるので、時、既に遅しとならないように予想になりがちだし、どうしても時流や購買層に合わせた記事になります。
一方ネットは、ここ数日の釣果というタイムリーな情報に溢れていますが、具体的なポイントまで公表しているのはほとんど船やお店等が絡んでいるところです。
ネット内の圧倒的な情報網でも欠けているところもまた多いものです。
だから房総で例えるならば、一番良いとき、良い場所は案外流出しないか、抑えた表現になっていたりします。
まるでかつての干潟のように釣れるほど情報の自主封鎖が起きたときのようです。閉鎖的というよりは、ゆっくり口伝えで拡がっていた状態でした。
干潟はその後見て判るとおり、幾分商売が絡んだせいか、一気に一般化しました。恩恵を受けた方も多いでしょうが、去っていった方もいます。丁度良い案配には出来ないものかと見ていましたが、人間イケイケの時は止まることが出来ません。天国だった其処は、たった数年で普通のポイントになってしまいました。
それらを見たのかどうかなのか、今年の海は熱いときでもネット内の房総は静かなものでした。
つまり相変わらず現場に居ないと判らないことが多いということなので、ネットで情報を探している人や、初心者には厳しい話なのかもしれません。
しかし、そういうものだと理解していれば良いのです。楽して掴める物は、それなりです。私も含めて始めは誰でも初心者でした。今、最も活躍している友人も、かつては何年も悪戦苦闘していたと聞いています。
それが、ある日ある時、僅かなキッカケでコンスタントに釣れるようになるのが、外洋の特に磯場というものです。
何故か?それは釣れなかった長い経験は、釣れる要因と表裏一体というか紙一重だからです。
単純に、こうしていたら釣れなかったということが身に染みているわけですから、別のことをすれば良いというだけのことです。失敗経験が多いほど、甘いピンスポット(ポイントに限らず)が残っているはずなので、いきなり別人のように釣れ出すことがあります。
それらはもちろん自分で気付くのが一番ですが、長すぎる時間が必要でしょう。やはり、何とかして経験者と同行をお勧めします。身近にいないのなら現地に赴き、釣り場とルアーマンを観察することです。これはと思うような人がいたら、礼儀を持って一声掛け、その場は邪魔しないよう少し離れて勉強のつもりで見せて貰うのです。
これから元々少ない磯場の好ポイントは渋滞が起きる可能性があります。トラブルを避けるために、お互い常識と挨拶は欠かせないものになるでしょう。
また、それすら苦手なシャイな人は自分でポイント探しをお勧めします。既にどんな場所も、今、人が居ないだけで全てトライ済みといった所がほとんどですが、無駄な行動ではありません。
私も最近は、混んだ所からちょっと離れた所でやってます。何とかなるものです。回り道かもしれませんが釣れると独特な喜びがあります。
いずれにせよ、海ではオオラカにやりたいものです。
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今回の写真はモニターの件でお世話になった、千葉のKさんからのものを数点使わせて頂きました。
モニタリング中は苦戦していたようですが、ここへ来て連発中。K2Fで大荒れの昼間釣れたという89センチ7、2キロのマルと、BKFでのそれは見事な体型です。
記念にあの時の貴重な一匹も。
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たぶん、あのMさんですね。
もうずいぶんと前のことだけど、あの時のこと私も覚えています。その後を見れば、お互い、あの小さな挨拶は、とても大切だったのだと思います。
今ではMさんも教えるほうの立場。コメントにある、伝承のこと、同感です。
大型ヒラの再補については、いいニュースです。たくさん釣る人ほど、この点は熟考しなければならないでしょう。
ではまた、これからもよろしく。
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この事からも正しいリリースが明日のフィールドの存続に欠か
すことの出来ない「一人一人のアングラーの出来る行動」だと思います。
AGENT: Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 7.0; Windows NT 5.1; .NET CLR 1.1.4322)
私も、最初の一匹をキャッチするまで、二年の月日を要しましたが、
遇然 釣り場で二宮さんとお会いし、「今ならあそこに寄っているから
行ってみれば?」とのアドバイスを頂き、ヒラスズキを釣ることが出来
ました。きっとその時の私を見かねてピンポイントの情報を頂けたのだと
思います。
その後は自分でも不思議なほど釣れるようになり、「あの釣れなかった
二年間は少しも無駄ではなかった!」と思います。が?ヒラスズキの虜に
なってしまい、それが良かったのか悪かったのか・・・?
今でも最初の一匹は鮮明に記憶しています。あの膝の震え、手の震え、
心臓の鼓動、この感動をもっと多くの人に味わってもらいたいと考えてい
ますが、干潟の現状を見ると、やはり 安易にピンの情報を教える事は
決して良いことばかりではないと思います。 しかし並み外れた情熱と
努力を惜しまないアングラーには少しばかりの手助けをしたいと思う心は
二宮さんや、他のエリアの、ベテランアングラーも同じだと思います。
熱い思いのアングラーが増えて行く事により釣り場の環境、魚の取り
扱い方、リリースの方法、が正しく伝承し、十年後も二十年後も同じ感動
を与えることの出来るフィールドが残るようにしたいと思います。
先日、私たちのリスペクトするエキスパートアングラーのリリースした
80cmオーバーのヒラスズキが、最捕獲されました。 大型魚の再補は少な
いのですが、このアングラーは80cmオーバーの再補が今年2件も報告され
ています。 この事からも正しいリリースが明日のフィール