震災と原発

次々と報道される震災の実態に心が痛みます。
 犠牲になった方々とご遺族にお悔やみを申し上げます。
 また、被災された皆様には早く必要な物資と配慮が届きますよう願ってやみません。

 未曾有の大惨事を前に一個人が何をできるのか考えると無力感に囚われますが、現在は呼び掛けに応じて募金等の手段があります。
 それと、どうしても‘できること’に注意を奪われがちですが、こういうときは‘しないこと’にも留意したいものです。

 昨日はガソリン、灯油、食料をいつもの分量だけ買おうとしたのですが、ほとんど売り切れでした。店員に聞くと、目の色を変えて買い占めていった人達がいたとのこと。
 水のペットボトルなど一家族に何本という張り紙がしてあっても、並び直してまで買っていくのだとか。どうかしています。
 世の中、基本一定の物資しか出回っていませんから、そのようなことをしたら本当に必要な所に行かなくなってしまいます。豊かなときにはダイエットを叫びながら、ここへ来て食べまくる気なのでしょうか。今こそ役立つダイエットのチャンスだと思うのですが。

 というわけで、私は何も買わずにしばらく過ごすことにしました。タバコがあれば不満はありません。ちょうどエアコンも壊れたようなので、これもしばらくこのままにしようと思います。

 そして未だ心配なのは原発事故のほうです。
 TVでは政府や東電関係者、専門家が‘今は人体に影響がない’と連呼していますが、事故後の発電所の映像や次々重なる‘想定外’の出来事と整合していません。これでは不安に耐えられない人が出ても仕方ないです。
 大半のTVは矛盾に気付きながらも大口スポンサーである東電への配慮からか、いつもの舌鋒の鋭さがありません。

 それにしてもあれほど安全を誇った原発のバックアップシステムの一部が海側に、ほぼ剥き出しで設置されていたことに驚きました。
 得意の‘想定外’で済まされそうですが、今度のことで想定内になったわけだから、今日から即刻、他の原発の剥き出しのバックアップ施設を分散移設するか、丈夫な壁で囲むべきです。

 事故当初から政府と東電の対応に閉口してきましたが、原発近くから避難している方々や現場で実際に作業されている方々がとても心配です。
 既に現場は人体を害する量の放射能に侵されているとのこと。どう考えても過酷な状況です。
 しかしこのまま悪化させるのは絶対に避けねばならない。私が信じているのは政府の対策というより人間の底力のほうです。現場で作業をされている方々といってもいい。困難のときには必ず覚悟を持った人間が現れることを見てきたからです。

Posted by nino