ケン君、帰郷

日曜日。前日の木枯らし一号が彼方に吹き去って、時折無風になるような、穏やかな東京湾でした。Oさんのボートで木更津から富津周辺を遊んできました。
東京湾ルアーFは今年二度目。年々少なくなってきました。タックルボックスの中にいつもあるK2Fが入っていない日も今年二度目です。(後で、少し後悔するのですが…)

友人のOさんの息子、ケン君が、沖縄~北海道のバイト放浪生活に見切りをつけて帰って来るというので計画した釣行でした。TさんSさん、いつものオヤジ連も一緒です。
青年期には色々あります。オヤ心としては心配だったのですが、無事で何より。久しぶりに揃った顔ぶれにフッコが歓迎してくれるでしょう。

さて、釣りの方ですが、基本ポイントやストラクチャー周りの魚は、連休中とあって、朝から相当攻められている様子。かなり細かいことをしないと食ってきません。
バイブを使ってなんとか40~50クラスを数本上げますが、どうも今イチ。通り掛かるボートのルアーマンもほとんどバイブ系ワーム系をセットしています。…
そこで、沖へイナダを狙いにボートを走らせました。少ない鳥を目安にナブラを捜すと、運良くスズキのモジリを発見。べた凪じゃないと見付けられない小さな波紋。私の目は近くは見えないけれど、遠くは良く見えるんです。(^^)
ピチャッと変化のある海面に向かってMを遠投すると、70台のスズキが一発で食ってきました。ストラクチャー周りの魚より体型も良く、格段に引きます。海面は、さざ波すら無く、スズキが暴れた波紋だけが拡がり、そこをラインが横切っていくのです。吐き出した小魚は175クラスのコノシロでした。

真っ昼間、水深10メートルでのフローティングミノー。私も久々のマジモード。モジリに届きさえすれば一発。透明度が高いのでファイト中のスズキが丸見え。楽しいけれど、あと10メートルがなかなか届かなかったことが多かったです。もしもフルタックルで、アレが有ればと何度思ったことか。
そのうちに、ケン君がこの日一番の大物を掛けます。遮る物の無い沖合ですから、走る走る。
漸く上がって大きなスズキが顔を見せた瞬間、痛恨のフックアウト。ケン君さぞガッカリするかと思えば、ゲラゲラ大笑いしていました。それも初めて見るぐらいに。
バラシた事以上の思いがあったようです。幼少の頃から馴染んで、あたりまえのようにあった海から遠ざかって数年が経ち、久々に釣りに出た海から、これ以上ないぐらいの歓迎を受けたのですから。 スズキもなかなか味のあることをします。

私も数年ぶりに銀ピカの東京湾スズキの一匹に、シメを入れて持ち帰ることにしました。今宵はこれで焼酎でもやりましょう。

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下の写真、一本チャレンジャー状態で釣れたフッコ。専用タイプは何度か投げて失敗。 

Posted by nino